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愛おしいキミに極甘な林檎を
第63章 愛おしいキミに……

股を開いたまま私が運ばれているから……、なんて言えない。
入院していた時から手を繋いだり、体を支えるために触れられることは何度もあったけどここまでくっついてはいなかった。
足も手と同じように何不自由なく動くから自分で歩けるのに……。
枕の上に頭がのるようにベッドにそっと体を下ろされた後、私の脚を割って覆い被さってきた。
今日は仕事が休みだからじっくり私に構ってくるんだろう。
「あの……。そんなに見ないでください……」
「ふっ、好きだから見つめていたいんだけどな」
正面を向くのが照れくさくて視線を横に避けると、そうさせないと言わんばかりに右頬に触れられる。
優しく手のひらが触れた時、不思議な気持ちになって無意識に目を合わせてしまう。
でもスリスリと皮膚をそっと撫でられている時に耳朶に指が掠ってぞくりとして瞼を閉じた。
「頬に触れられて嫌じゃないかい?」

