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愛おしいキミに極甘な林檎を
第63章 愛おしいキミに……



「風子様に書いていただきたいものがありましてお伺いさせていただきました」


ぴっしりとしたスーツを聞いて黒いビジネスバッグを持参しているからまるで営業に来た人みたいだ。

病院で目が覚めてから誰の名前も覚えていなかったから社と名乗られても分からない。



「……なんだか風子様の雰囲気が変わられましたね。どうかなされたんですか?」

「えっ!?いえ……」


「おしとやかな女性を目指されているのはいいことですが、あまりにも弱々しいとこの先やってけませんよ。……塑羅緒様はいらっしゃらないのですね?」


厳しいことを言ってくるけど、ソラ先輩のことを知っているみたいだから一応知り合いなんだろう。


「今は仕事に行ってます。もう少ししたら帰って来ると思いますけど……、待ちますか?」


「いいんです。先程も申し上げましたが今日は風子様に用事があってきましたから」


「私だけに、ですか……」


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