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愛おしいキミに極甘な林檎を
第18章 この愛の行方は……
数分後、インターホンが鳴って二人で玄関へと向かう。
玄関のドアを開けるとソラ先輩がいていつもどおり挨拶を交わす。
私たちが微笑み合う一方、理人さんだけはつまらなそうな顔をしていた。
「先日はどうも。あがってください」
「お邪魔します」
挨拶をするだけの割には手土産を持っていて、スーツを着てしっかりとした恰好をしている。
うちが金持ちだと聞いて失礼がないようにしているのかな……。
和室に行き、待っていた祖父と顔を合わせる。
理人さんは祖父の隣に座り、私はソラ先輩の隣に座った。
「初めまして。風子さんとお付き合いさせて頂いている大空 塑羅緒と申します」
挨拶をしてから会話が順調に進む。
礼儀作法が身についているのは知っていたから安心して見ていられた。
「それで用件はなんじゃ。何の用事もなくここに来たわけではあるまい」
「単刀直入に申し上げますが……」