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愛おしいキミに極甘な林檎を
第20章 秘密の時間に愛されて…


人が近くを通らなくて、こっちを向いていないタイミングを狙う。


今だ……!


急いでソラ先輩の方を振り向くと目が合って一気に緊張が走る。


付き合いは長いのに、未だに自分からキスをするのが恥ずかしい。



よし、次のタイミングこそやるんだ……!


誰にも見られていない時を狙って周囲を見渡す。


でもプールに入っている一人の大人の男からずっと視線を向けられていて、そのタイミングがなかなかやってこない。


男はゴーグルをしていてシャチの浮き輪を片腕で抱えていた。


個性的な人だな……。

早くそこから移動して……!



どこかに行くように念じていると、シャチの浮き輪を持った男がプールからあがってこちらへ向かって歩いてくる。


まさか、睨んでいると思われた!?



目の前に立った男を見上げてから怖くてソラ先輩の腕にぎゅっと抱きついた。


「にっ、睨んでごめんなさい!」

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