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愛おしいキミに極甘な林檎を
第3章 狙われる雌

二次会に参加してみると同じ課の人は数人いるものの知らない人だらけだった。

カウンター席に座ったのと、緊張してカチコチに固まっている私に気を利かせて陸田さんが隣に座ってくれているのが救い。

帰ればよかった……。


いつ帰るかタイミングを狙っていると別のテーブルで複数の女と飲んでいた感じの良さそうな男が隣にやって来た。


「よっ、陸田。この人が今年入社した女の子?」

「そうそう。乙羽 風子さんって言うの。あ、こいつは同期の佐伯(サエキ)ってやつ」

陸田さんに紹介されてから佐伯さんが私の隣に座ってくる。

その時、香水のいい香りがした。


「乙羽さんか、可愛い苗字だね。営業課に来たばかりなんだけど、これからそっちの課に顔を出すこともあると思うから仲良くしてね」


何これ。イケメンに挟まれてる……!


入社した会社でこんなに外見がいい男が多いとは思わなかった。

一時期社員を増やさない時期があって、課長が入社した辺りから新卒の採用を増やしたみたいだから若い人が多いのは知っていたけど……。


酔い始めてきたのか、欲求不満なのか顔のいい二人の男に隣に座られるだけでいけない妄想をしてしまう。

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