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愛おしいキミに極甘な林檎を
第21章 アナタを愛シテ逆らえない

仕度をしてからホテルのレストランに朝ご飯を食べに行く。
私はソラ先輩の腕に絡みつくように掴んで廊下を歩いていた。
体をくっつけているだけでも愛情は感じるはず。
いかにも恋人アピールしているようで恥ずかしいけど……。
「胸が当たってるよ。大学生の頃、よくこうしてくれていたよね」
「あの頃は…若かったから……」
「今も若いよ。風子は何も変わってない」
「それは精神面のことを言ってるんですか」
「ははっ、どうだろうね」
他愛のない話をしていると、課長の姿が遠くに見えて掴んでいる力が緩む。
私の結婚相手になったと言っていた夢を見たせいで変に意識してしまう。
ただの夢なのに……――――
「あの……、私のせいでソラ先輩と課長の仲を引き裂いてしまってすみません……」

