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愛おしいキミに極甘な林檎を
第22章 幸運と四人目の男

触れてしまった相手の顔を見て背筋が凍った。
その男は二十代後半でモデルのようにスタイルが良くて背も高い。
でも穏やかな雰囲気をしているソラ先輩とは正反対で鋭い目つきが印象的だった。
「危ねえな。誰と間違えてんだ?」
「げっ……」
腕に触れた時は気が付かなかったけど、男の前にはベビーカーがあって赤ん坊が乗っていた。
その光景を見た私は驚きを隠せなくて目を丸くする。
「じろじろ見んなよ。風子」
「ごめんなさい……。お久しぶり…です……」
会うのは何年ぶりだろう。
よく思い出せないけど、二十歳の時に会ったのが最後だった気がする。
一目見て誰なのか分かるんだから、あの頃と見た目はあまり変わっていない。

