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愛おしいキミに極甘な林檎を
第22章 幸運と四人目の男


「そう見えるか?オレに似て可愛いだろ」


「ふふっ、可愛いです。えっと、颯太の奥さんはどこに……?」


周りを見渡してもこっちにやってくる女はいない。

少しきょろきょろとしてから再び颯太を見ると真顔をしていた。


「まだ結婚してねえぞ」

「えっ……。だったら彼女の子供でしょうか?」

「彼女もいねえ」


「それじゃあ、この子は……」


「甥っ子だ。妹がたまには自由に買い物したいって言うから付き合ってるんだ。
タイムセールに行くとか言ってまだ戻って来ねえ。まっ、羽を伸ばして欲しいから別に遅くてもいいけどよ」


「へっ…、へえ……。妹さんと仲良しだったんですね」


私と付き合っていた頃は外でデートすることさえ億劫にしていたのに意外だ。

ベビーカーの前にしゃがんだ颯太は赤ん坊の寝顔を見て優しい笑みを浮かべていた。


「シングルマザーだと大変だからな。手伝えることはしてやりたいんだ」

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