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愛おしいキミに極甘な林檎を
第22章 幸運と四人目の男

「えっ……?……そんなことないよ」
困ったように微笑んでからすぐに私の口元についていた生クリームを拭った。
そしてお互い食べているクレープを交換し、味見をして感想を言って話題を変えてくる。
私も颯太に教えてもらっていたからこれ以上追求しなかった。
でも他の女にとられるのだけは嫌だ。
私よりもいい育ちをしていて、綺麗で、優しくて、素直な女で……。
他の女がソラ先輩の隣にいる未来を想像すると悲しくなってきて胸が苦しくてたまらなくなる。
目に見えない存在に嫉妬した私はクレープを食べた後、いつもより強くソラ先輩の手を握った。
「そういえば、買おうとしていた物って何なんですか?」

