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愛おしいキミに極甘な林檎を
第23章 婚姻届

「それは……、いなくなると不便ですよね」
課長がいなくなると寂しいというよりも、仕事をする上で大変だ。
「うわっ、夜の方でか。やっぱり乙羽さんと課長はできてたのかー」
「なに言ってるんですか。変なことを言ってないで仕事してください」
いつも仕事を与えてくれて、完成した資料をチェックをしてくれる人が数日もいないとなると心もとない。
ただそれだけであって、課長が数日いなくなると知ってもあまり寂しく思わないのは私の好きな人がちゃんと決まっているからなんだろう。
連休を一緒に過ごして昨日も会っていたのにまた抱き締めてもらいたいし、声が聞きたい。
祖父に見張られてさえいなければ会いに行けるのに、会うことができないのがもどかしい。
今頃、ソラ先輩も頑張って仕事をしているんだろうな……。
パソコンの方を向いていた顔を窓の方に向けて、清々しく晴れている青い空を見上げた。
「あっ、やっぱり課長がいなくなると思うと寂しいのかー。ラブラブ過ぎるのも困るねぇ」
「だから寂しくないですってば!」

