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愛おしいキミに極甘な林檎を
第23章 婚姻届

それから数日後。家に帰ると祖父に和室に来るように言われた。
旅行から帰ってきたと話をした日以降も祖父の機嫌はずっと良かった。
でも和室に来いと言われた時は、何か重要な話がある時。
祖父の隣には理人さんがいるからこの家に関係することなんだろう。
テーブルを挟んで祖父と対面に座ると、この家に初めて連れて来られた時のような緊迫感が漂ってきた。
「おまえから話をしてこないからわしから話をしよう」
「なっ、なんでしょうか……」
まさか、ソラ先輩と会っていたのがバレた……?
本当は理人さんがありのままに祖父に報告していたとか?
理人さんに視線を向けると眉をひそめて俯いており口も紡いでいた。
心臓がバクバクしてきて正座をしている太股の上に交差して置いている手に力が入る。
「これが必要な時が来たんじゃないのか」

