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愛おしいキミに極甘な林檎を
第23章 婚姻届

落ち着いた声で言った祖父が差し出してきた紙は婚姻届。
「次の結婚相手を探しているようだったが、心はもう決まっておったのだな」
「はい?」
何の事だか分からなくてぽかんとしてしまう。
「なにをとぼけた顔をしておる。ゴールデンウィークの時に一緒に旅行に行っていたではないか。まったく、隠しおって」
「えっ……?」
「おまえが旅行をしている時に理人から送ってもらった写真によく写っておった男だ」
やっぱりソラ先輩と行っていたのがバレていた。
「婚姻届をくれたってことは、彼と結婚していいんですか……?」
「何を言っている。おまえが好きな男なのだからもちろんいいに決まっておる」
どういう風の吹き回しか分からないけど、やっと認めてもらえたのが嬉しくて笑みが零れる。
「おじいちゃん!ありがとうございます!」
「決まって良かったな。この前、わしが会社に行って直接挨拶したんだがあれはなかなかのいい男だ」

