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第23章 婚姻届

「へえ、郁哉さんと一緒に行ってくるんだ。それに結構長い出張なんだね」

「ソラ先輩よりは短いですよ。前に行った出張って何人で行っていたんですか？」


「東京には俺だけで海外には男二人で行ったよ」


それを聞いて異性の課長と一緒に行くことがとても申し訳なく思えた。

ここで女と行っていたと言われたら罪悪感をあまり感じなかった気はするけど、嫌な思いをしていただろう。



「初めての出張頑張って。忙しいと思うけど夜には連絡してね」


口ではそう言っていても顔色が冴えてないように見える。


私だって不安になるんだから、きっとソラ先輩も不安なんだ……。

その気持ちを少しでも埋めてあげたくて、胸に抱きついて白いシャツをぎゅっと掴んだ。