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愛おしいキミに極甘な林檎を
第23章 婚姻届

出張前日。昨日の心配そうな顔を見ていたらいてもたってもいられなくて、仕事終わりにソラ先輩に会いに行くことにした。
早く帰ってきていたのか家に行くとすぐに会うことができた。
「お疲れ様です。ソラ先輩の顔が見たくて服を買いに行くと言って来ちゃいました」
「忙しいところ顔を見せてくれてありがとう」
「えへへ。クッキーを焼いたので渡したくて」
バックから取り出したのは昨晩作ったクッキーが入った袋。
その透明のラッピング袋の中にはハート、くま、うさぎの型抜きを使ったものとアイスボックスが入っている。
綺麗に焼けたから自信作だった。
「これでも食べて私がいると思ってください。今回はいろんな形とココアと抹茶味を作ったんですよ」
笑顔で差し出すと、受け取ろうとしたソラ先輩は手を滑らせたのか袋を床に落とした。
「ごっ、ごめん……。せっかく可愛く作ってくれたのに……」

