この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第23章 婚姻届

しゃがんで袋を拾って中身を確かめると角が欠けていたり、真っ二つになっているクッキーもあった。
枚数を多く入れたから重かったのかもしれない。
「あー……、何枚か割れちゃいましたね。大丈夫です。またこの形で焼いて披露しますから」
「俺のために作ってくれてありがとう。風子の作るお菓子が好きだから嬉しいよ」
手のひらを向けて両手を出してくれたからそこに拾った袋を置いた。
自信作が割れてしまって少し残念だけどソラ先輩に喜んでもらえたのが嬉しくてもう一度笑った。
ここにいれるのは買い物をするくらいの時間しかないから遠慮なくソラ先輩にべったりとくっつく。
「明日から会えなくなるので今のうちに温もりを充電させてください」

