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愛おしいキミに極甘な林檎を
第24章 離れ離れと深まる絆

やっと二人で話せる状態になったけど、まだ結婚の話をしないという事は機内に知り合いがいるからなんだろうか。
誰かに挨拶をしているところも、気にしている素振りも見せないから謎のまま。
今すぐに祖父から聞いた結婚の話を課長に確認したいくらいだけど、内容が重すぎて気軽に切り出せない。
課長から言ってくれれば助かるのに仕事モードになっているからなのかその話題を出してくる気配もなかった。
飛行機が到着して空港から出て歩くと、課長は辺りをきょろきょろしながら目を輝かせていた。
「ここが北海道か。オレたちの住んでいるところよりもまだ寒いな。……乙羽はあまり驚かないようだが来たことがあるのか?」
「彼氏と旅行で来たことがありますので」
「そうか。塑羅緒くんと色んなところに行っているんだな」

