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愛おしいキミに極甘な林檎を
第25章 艷めく声で絶頂を

言葉を探すように途切れ途切れに言った郁哉さんはポケットから高級感のある小さな箱を取り出した。
見た瞬間、驚きのあまり鼓動がドクンッと早くなり目を大きく見開いた。
ペアリングをもらった時に似たような箱を見たことがある。
「えっ……、ちょっと待ってください……。それって……————」
箱の中身が何なのか、何を言いたいのか分かってしまって急に涙が溢れてきて頬を伝った。
「そうだ。乙羽のお爺さんから結婚の話を聞いてからずっと言わないといけないと思っていた」
「郁哉さんっ……」
涙で視界がぼやけている中、その箱をゆっくりと開かれるときらりと輝いた銀色のものが見えた。
「乙羽……」

