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愛おしいキミに極甘な林檎を
第4章 自由と秘め事

「耐えることはない。噂をなくすようにこっちも注意するから。それに何かあったら遠慮なく言ってくれ」
「……はい!」
それから課長は私のことを気に掛けてくれて、何か起きる前に助けてくれていた。
日が経つにつれて噂も消えていき、社内で痴漢されることもなく済んだ。
だけど、私に構うことが多いせいで陸田さんに部下に手を出したとからかわれるようになった。
今だって課長と一緒に書類を取りに行って廊下を隣を歩いている。
「あ!花城さん、風子ちゃんを貸してください。人手が足りないんですよ」
笑顔でそう言ってきたのは佐伯さん。
資料室でエッチなことをされて以来、気まずくて避けるようになった。
「ダメだ。乙羽はやる仕事が山盛りたまっている。今日中に終わないほどにな」
「残念だな。……陸田から聞きましたよ。花城さんは手を出したんですよね?隣にいるエロくて可愛い部下に……」
ゾクッとすると同時に身体に緊張が走る。
飲み会の時に佐伯さんに胸を触られたことを課長に知られているんだった……。

