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愛おしいキミに極甘な林檎を
第27章 婚姻届の行方

深夜になってから皆が眠った頃を見計らって婚姻届を探すことにした。
祖父が普段使用する和室、本棚がたくさん置いてある部屋、茶の間。
たんすや置いてありそうな収納棚を開けてくまなく探す。
家が大きければ部屋数も多いから見つけ出すのに時間が掛かりそうだ。
茶の間にあった収納棚を開けてみると家族写真が入っていた。
写っていたのは祖父と祖母と見られる人物と三兄弟。
きっと私の父もいる。
でも頼りになる光はスマホのライトだけだから、暗くてはっきり顔が見えない。
どんな人なんだろう……。
後で見ようと思って隣の高そうな桐たんすの上に写真を置いた。
今度はその棚を開けて見ようとした時、衣服をくいっと下に引かれて驚く。
「ひいいい!?」

