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愛おしいキミに極甘な林檎を
第29章 囚われの時間に濃厚な✕✕を注がれて


「郁哉君には謝罪の電話をした時にインフルエンザで数日休むと言っておいたから心配はいらぬ」


「下っ端ですが私にも仕事があるんですが……」


「金曜日に風子はたくさん仕事を減らしていたようだから休んでも大丈夫だとも言っておった」


「無茶苦茶な……」



「大体、千十郎様を怒らせるから悪いのよ。しかも無礼を働いた後に謝りさえもしないで逃げたのはいけなかったわね~。
緑豊かな別荘に閉じこもってよく反省した方がいいわ」


説教をされながらその別荘に入ると中は木目調で綺麗な部屋だった。


一階建てでキッチンや風呂場もあり、家具など生活するために必要な物は揃っているように見えた。



「閉じ込められるには悪いところではないでしょ?監視にも来るから心寂しくないと思うわ。
……よいしょっと。食材はここに置いておくわね。あと鍋とフライパンはー……」


キッチンに行って水が出るか蛇口のハンドルをひねろうとした時、那砂さんが後ろに来て上の棚に手を伸ばした。



「風子ちゃん退いて!ここに鍋とフライパンを入れておくからっ!」


「わわっ!?」

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