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愛おしいキミに極甘な林檎を
第29章 囚われの時間に濃厚な✕✕を注がれて


そこまでは勘弁して欲しい。


逃げ出す隙がないまま日が暮れてきた頃、洗濯物を取り込むと衣服が乾いた良い香りがした。


些細な幸せを感じながら洗濯物を畳み終え、ソファに座ると眠気が襲ってきた。



座っていいと言ったのに男は離れた場所でまだ立っている。


時間が経つにつれてこの環境に慣れてきたのか一緒にいてもあまり気にならなくなってきた。


もういいや……。このソファは私が占領しよう。


ふかふかして気持ちの良いそこに体を横にして目を閉じるといつの間にか眠りに落ちてしまった。


見張られているのに不思議ととても心地の良い時間だった。



「んっ……?」


なにか頭に当たった気がしてゆっくりと瞼を開けるとすぐ側に男がいた。


その距離があまりにも近すぎてヒヤリとして声も出なかった。

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