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愛おしいキミに極甘な林檎を
第29章 囚われの時間に濃厚な✕✕を注がれて

颯太がしっかり病名を覚えていてくれたら良かったのに……。
こんなにも重要なことなんだからソラ先輩の両親は知っていそうだけど、会ったこともないから連絡が取れない。
本人には聞けないし、知る手段がない……。
晩御飯にリゾットを作って食べてもらうと右利きなのに左手でスプーンを持っていた。
ぎこちなくて食べにくそうだった。
颯太の言っていたとおり右手に力が入らないからこうしているんだろう。
「大丈夫ですか?私が食べさせてあげますよ」
「この前に甘えたばかりだからその機会は次に取っておく。風子の作る料理が恋しかったから食べることができて嬉しいよ」
ソラ先輩はなんでもないように振舞っているけど、無理しているようにも見えて複雑な気持ちになった。

