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陰は陽よりも熱く
第2章 紅蓮の炎
「創護…お前も、もうすこぉし乙女心を勉強すべきだな…
なに、七葉ちゃんの記憶をちょっとばかり消しておいてやろうと思ってな…」
「記憶を…?」
「盛りのついた物の怪の犬に舐め回された記憶なんぞない方がいい…そう思わんか?」
そうだ………七葉は俺と遊ぶ約束したせいで…
「わしは七葉ちゃんのほんの数時間を切り取るだけ…代わりの服はお前のを貸してやれよ?」
「わかった…
なぁ、爺…
七葉は霊感なんかないのに、あの犬が見えたのはなんでだ…?」
「……物の怪が強いだけ、とは言い切れんな…お前が力をつけると自然とそばにいる七葉ちゃんにも影響がある…ということだろう」
…っ…やっぱり…
俺のそばで毎日遊ぶにつれ、こっそり祓っている物の怪の気配に何となく振り返る七葉の様子が気になっていた
ただでさえ物の怪が憑きやすいらしく俺より七葉から祓うことの方が増えてもいた
「爺…それなら……俺…七葉を遠ざける」
「…創護…それは…」
「俺はもっと強くなりたい…!
物の怪を寄せ付けないくらい…
爺よりも、もっと強い陰陽師になる…っ
俺が強くなると近くにいる奴に影響するなら、誰にも近づかない」
強くなったら守ってやれる…
気絶している割に眠ったように穏やかな七葉の顔を見て、俺の腹は完全に決まった。
母が、俺の服を七葉に着せてくれた。
「可愛い服がボロボロ、野良犬の牙も馬鹿にならないわね~
大丈夫!同じもの買ってお返ししておくわっ」
母には、七葉は野良犬に追いかけられ、服を噛み千切られたと説明した。
ショックが残らないように爺が暗示をかけてくれたとも話してある。
「創の服ちょっと大きいかしら…」
何となくウキウキして眠った七葉を着せ替える母の声を背中に聞く。
「七葉ちゃんの家には絹枝さんが説明に行ってくれるが…」
「七葉が目を覚ましたら俺が話す」
なに、七葉ちゃんの記憶をちょっとばかり消しておいてやろうと思ってな…」
「記憶を…?」
「盛りのついた物の怪の犬に舐め回された記憶なんぞない方がいい…そう思わんか?」
そうだ………七葉は俺と遊ぶ約束したせいで…
「わしは七葉ちゃんのほんの数時間を切り取るだけ…代わりの服はお前のを貸してやれよ?」
「わかった…
なぁ、爺…
七葉は霊感なんかないのに、あの犬が見えたのはなんでだ…?」
「……物の怪が強いだけ、とは言い切れんな…お前が力をつけると自然とそばにいる七葉ちゃんにも影響がある…ということだろう」
…っ…やっぱり…
俺のそばで毎日遊ぶにつれ、こっそり祓っている物の怪の気配に何となく振り返る七葉の様子が気になっていた
ただでさえ物の怪が憑きやすいらしく俺より七葉から祓うことの方が増えてもいた
「爺…それなら……俺…七葉を遠ざける」
「…創護…それは…」
「俺はもっと強くなりたい…!
物の怪を寄せ付けないくらい…
爺よりも、もっと強い陰陽師になる…っ
俺が強くなると近くにいる奴に影響するなら、誰にも近づかない」
強くなったら守ってやれる…
気絶している割に眠ったように穏やかな七葉の顔を見て、俺の腹は完全に決まった。
母が、俺の服を七葉に着せてくれた。
「可愛い服がボロボロ、野良犬の牙も馬鹿にならないわね~
大丈夫!同じもの買ってお返ししておくわっ」
母には、七葉は野良犬に追いかけられ、服を噛み千切られたと説明した。
ショックが残らないように爺が暗示をかけてくれたとも話してある。
「創の服ちょっと大きいかしら…」
何となくウキウキして眠った七葉を着せ替える母の声を背中に聞く。
「七葉ちゃんの家には絹枝さんが説明に行ってくれるが…」
「七葉が目を覚ましたら俺が話す」