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月夜の迷子たち
第7章 忍び寄る闇
祐哉はきっぱりと断った。
突然の拒絶に相手が黙り込む。
紗奈はどうしてこの母親に金を振り込んだのだ?
一度与えたら付け上がるだけだ。
「・・・・・あっそ。それならいいわ。他にも当てがあるから。紗奈の友達のレイアさんでしたっけ?その子、スウェーデン王室のどなたかの隠し子なのよ。このネタで金を引っ張るからいいわ」
皆が凍りついたように一瞬時を止めた。
レイアが驚きの表情で声を上げた。
「うそ・・・・・・・・!」
征哉が祐哉の元にかけよった。
「いいか。そんな信憑性の薄い話、信じるなよ」
祐哉はわかってると小さく頷いた。
「そんな話で脅すつもりですか?」
「脅すだなんて・・・・・・。されたくなかったら口止め料を払ってくださいと言ってるだけ」
それが脅しというのだ。相手はジョーカーを出したつもりでいる。それが切り札だとでもいうように。
レイアは何も言えずに手で口をおさえて立ちすくんでいる。
俊がレイアの肩を抱いた。
「いい?振り込んでくれないなら今からマスコミに双子の写真と双子の母親と父親が映ってる写真を送りつけるわ。隠し子を匿ってるなんて、そちらの会社さんにとっても都合悪いんじゃないかしら。ねえ?良く考えてくださいな。たったの150・・・・いや300万ですよ?そのくらいあなたにしてみたらたいしたお金じゃないでしょう?」
本当にこの人物は紗奈の実母なのだろうか?
信じられない気持ちが沸くと同時に、彼女によって傷つけられた紗奈を想うと怒りで理性を失いそうだった。
「須藤さん・・・・・・。この会話は録音しています。これは立派な恐喝です。この件は今後弁護士に託します」
「えぇ!?な、何を言ってるの?恐喝だなんて・・・・・そんな、そんなつもりないわ!」
「ではどういうつもりです?」
「だから・・・・・か、貸して欲しいって・・・・・そうよ、少しの間貸してって頼んでるだけよ!あなたね、そんな因縁つけたりして、わかってるの?いいのね!?マスコミに隠し子の・・・・・」
征哉がイライラして祐哉から受話器を奪った。
突然の拒絶に相手が黙り込む。
紗奈はどうしてこの母親に金を振り込んだのだ?
一度与えたら付け上がるだけだ。
「・・・・・あっそ。それならいいわ。他にも当てがあるから。紗奈の友達のレイアさんでしたっけ?その子、スウェーデン王室のどなたかの隠し子なのよ。このネタで金を引っ張るからいいわ」
皆が凍りついたように一瞬時を止めた。
レイアが驚きの表情で声を上げた。
「うそ・・・・・・・・!」
征哉が祐哉の元にかけよった。
「いいか。そんな信憑性の薄い話、信じるなよ」
祐哉はわかってると小さく頷いた。
「そんな話で脅すつもりですか?」
「脅すだなんて・・・・・・。されたくなかったら口止め料を払ってくださいと言ってるだけ」
それが脅しというのだ。相手はジョーカーを出したつもりでいる。それが切り札だとでもいうように。
レイアは何も言えずに手で口をおさえて立ちすくんでいる。
俊がレイアの肩を抱いた。
「いい?振り込んでくれないなら今からマスコミに双子の写真と双子の母親と父親が映ってる写真を送りつけるわ。隠し子を匿ってるなんて、そちらの会社さんにとっても都合悪いんじゃないかしら。ねえ?良く考えてくださいな。たったの150・・・・いや300万ですよ?そのくらいあなたにしてみたらたいしたお金じゃないでしょう?」
本当にこの人物は紗奈の実母なのだろうか?
信じられない気持ちが沸くと同時に、彼女によって傷つけられた紗奈を想うと怒りで理性を失いそうだった。
「須藤さん・・・・・・。この会話は録音しています。これは立派な恐喝です。この件は今後弁護士に託します」
「えぇ!?な、何を言ってるの?恐喝だなんて・・・・・そんな、そんなつもりないわ!」
「ではどういうつもりです?」
「だから・・・・・か、貸して欲しいって・・・・・そうよ、少しの間貸してって頼んでるだけよ!あなたね、そんな因縁つけたりして、わかってるの?いいのね!?マスコミに隠し子の・・・・・」
征哉がイライラして祐哉から受話器を奪った。