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月夜の迷子たち
第8章 物語の続き
「題名は?」
「・・・・・何がいいと思う?」

質問されて祐哉はうーん、と考え込んだ。

「俺はそういうセンス、全くないからなぁ」
「最初に見て、頭に浮かんだフレーズを聞かせて」

祐哉は再びうーん・・・・と考え込むと、ぽつりと呟いた。

「・・・・・・『発見』とか・・・・・」

紗奈は思わず噴出した。

「なんだよ。笑うなんて酷いな」
「だって・・・・・・」

笑ってしまって言葉が続けられない紗奈を、祐哉は拗ねたように横目で見た。

「本当はもう決まってるクセに、意地悪だなぁ」
「ご、ごめんなさい・・・・・・」

紗奈は目の端に浮かんだ涙を指で拭った。

祐哉が紗奈の肩を抱く。

「で?題名は何ですか?画伯?」

紗奈は気を取り直して絵を見つめて、『迷子』と言った。

「迷子?」
「うん」

祐哉がなるほど・・・・・といったように小さく頷いた。

「迷子、か・・・・・・・」
「『発見』よりはセンスあるかしら?」

祐哉はジロリと紗奈を睨むと、紗奈の鼻を摘んだ。

「俺をいじめて楽しい?」
「楽しいわ」

ふふふと笑う紗奈を、愛しそうに見つめると、祐哉は紗奈を抱き上げた。

「酷い人だ。仕返ししてやる」
「仕返しって、私をいじめるの?」
「そうだよ。優しくいじめてあげる」

そう言って再びベッドに紗奈を横たえると、そっと唇を重ねた。
君が大切だと、心のこもった、ゆっくりとしたキスを繰り返す。

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