この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
月夜の迷子たち
第2章 再会
しかし、紗奈はむしろそうしてくれたら助かる、と二人に言った。
画家として食べていくほどには自分の絵に自信がなかったが、複製画には自信があった。
紗奈本人の強い希望とあれば、香織も認めるしかなかった。

ネットで始めた複製画の販売は、耕太や紗奈が思った以上に反響があり、絵について全くの素人の耕太は悪戦苦闘しながらも商売として成り立つまでに至った。

おかげで紗奈は自立することができて、その点耕太にはとても感謝しているし、信頼していた。

高校卒業するまで耕太と香織と共に暮らした七年間、紗奈は確かに家族の愛情を受け取ったと思っている。

あのままずっと一緒に暮らしたかった、と今でも思う時がある。
でも、いつかは自分一人で生きていかなくてはいけない。
いつまでも二人に頼っていてはだめだという気持ちが、一緒に暮らせば暮らすほど強くなった。

高校を卒業して半年ほど経って家を出た。その時は既に複製画で食べていけるようになっていた。

今、香織は妊娠六ヶ月だという。その知らせを聞いて、紗奈は心底喜んだ。
今の一番の楽しみは二人の赤ちゃんに会うことだ。

そのためにも・・・・二人への恩返しのためにも、紗奈は絵を描くのだった。
/290ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ