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月夜の迷子たち
第10章 抗う心
レイアは全く気にせずにうーんと悩んだあと言った。
「お金はちょっとは持ってる感じだったけど、ご飯ご馳走してもらうくらいで何か買ってもらったりもなかったかなぁ・・・・・。身体は・・・・・こんなこと言っていいのかわからないけど、私、不感症みたい」
「不感症?」
「うん。全然気持ちよくなかった」
「それは相手が下手だったんだな。かわいそうに。僕が天国を教えてあげてもいいよ?」
征哉が俊の冷たい視線に気づきながらも、にやにやとレイアに向かって言う。
「征哉くんは握手しただけで妊娠させそうよね」
「試してみる?」
征哉が手を伸ばしてレイアと握手しようとするのを、レイアはきゃー!と言って逃げた。俊は複雑な気持ちになってコーヒーを飲み干した。
征哉が厳しい顔になっている俊に気がついて小さく咳払いをした。
「・・・・本題に戻ろう。じゃあ、好きなことは?旅行とか、読書とか」
「好きなこと・・・・・・・あ!お祭りとか好きかなぁ!」
レイアが手をパチンと鳴らして言った。
「お祭り・・・・・か」
征哉が何か考え込んで遠くを見つめた。
「ほら、この前の仮面舞踏会あったじゃない!?ああいうの、大好き!花火大会とか盆踊りとか、スポーツ観戦とかも好き。みんなでわいわいやるのが好きかな」
「ふーん・・・・・。自分が中心で、注目されるようなことじゃなくて、みんなが盛り上がってるところに参加するのが好きなんだ?」
征哉に言われてレイアはうん!と頷いた。
俊は征哉が何か思いついている気がして、探りを入れた。
「征哉さん、何かまた変なこと考えてないですよね?」
征哉は俊を無視してレイアに向き直って言った。
「レイアちゃん、君さぁ、『こども食堂』の運営してみない?」
「こども食堂?」
「うちの家で毎月、第二金曜日の夜に地域のこどもたちに食事を提供するイベントをやってるんだよ。地域の交流でいろいろやってることの一つなんだけど、最近は孤食とかっていって、一人でご飯食べる子も多いっていうじゃない?そういう子や普通の家庭の子ももちろん沢山くるけど、中には食事をまともに食べさせてもらってない子も来たりする。カレーとか巻き寿司とかそんなもんだけどね。結構の数の子供が来るから準備も大変なんだけど、子供たちはすごく喜ぶし、みんなで庭で縄跳びして遊んだり夏はスイカ割りしたり盛り上がるよ」
「お金はちょっとは持ってる感じだったけど、ご飯ご馳走してもらうくらいで何か買ってもらったりもなかったかなぁ・・・・・。身体は・・・・・こんなこと言っていいのかわからないけど、私、不感症みたい」
「不感症?」
「うん。全然気持ちよくなかった」
「それは相手が下手だったんだな。かわいそうに。僕が天国を教えてあげてもいいよ?」
征哉が俊の冷たい視線に気づきながらも、にやにやとレイアに向かって言う。
「征哉くんは握手しただけで妊娠させそうよね」
「試してみる?」
征哉が手を伸ばしてレイアと握手しようとするのを、レイアはきゃー!と言って逃げた。俊は複雑な気持ちになってコーヒーを飲み干した。
征哉が厳しい顔になっている俊に気がついて小さく咳払いをした。
「・・・・本題に戻ろう。じゃあ、好きなことは?旅行とか、読書とか」
「好きなこと・・・・・・・あ!お祭りとか好きかなぁ!」
レイアが手をパチンと鳴らして言った。
「お祭り・・・・・か」
征哉が何か考え込んで遠くを見つめた。
「ほら、この前の仮面舞踏会あったじゃない!?ああいうの、大好き!花火大会とか盆踊りとか、スポーツ観戦とかも好き。みんなでわいわいやるのが好きかな」
「ふーん・・・・・。自分が中心で、注目されるようなことじゃなくて、みんなが盛り上がってるところに参加するのが好きなんだ?」
征哉に言われてレイアはうん!と頷いた。
俊は征哉が何か思いついている気がして、探りを入れた。
「征哉さん、何かまた変なこと考えてないですよね?」
征哉は俊を無視してレイアに向き直って言った。
「レイアちゃん、君さぁ、『こども食堂』の運営してみない?」
「こども食堂?」
「うちの家で毎月、第二金曜日の夜に地域のこどもたちに食事を提供するイベントをやってるんだよ。地域の交流でいろいろやってることの一つなんだけど、最近は孤食とかっていって、一人でご飯食べる子も多いっていうじゃない?そういう子や普通の家庭の子ももちろん沢山くるけど、中には食事をまともに食べさせてもらってない子も来たりする。カレーとか巻き寿司とかそんなもんだけどね。結構の数の子供が来るから準備も大変なんだけど、子供たちはすごく喜ぶし、みんなで庭で縄跳びして遊んだり夏はスイカ割りしたり盛り上がるよ」