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月夜の迷子たち
第10章 抗う心
俊は征哉の提案に驚いていた。このイベントは征哉の祖父の時代からずっと続いている地域交流の一つだ。征哉が言う通り準備が大変で、当日も使用人総出で対応するが、なにしろ相手が子供なのでまるで戦闘でもするかのような忙しさなのである。
「もちろんバイト代は出す。どう?一回やってみない?」
「やる!」
レイアは征哉の手を取って、喜んで返事した。
「すごい!そんなことやってたんだ・・・・・!夜はだいたい病院行っちゃうから知らなかった。でもそういえば夕方くらいに子供がすごい集まってくる日があったよね。あれかぁ。楽しそう!!」
「夜だけど大丈夫?」
「一日くら大丈夫!きっと友子さんも喜んで、やりなよって言ってくれると思う!」
征哉はよしよしとレイアの頭を撫でて立ち上がった。
「そうと決まれば、あとは任せた!俊と相談してくれたまえ!いやー助かるなぁ!」
「次回は征哉さんの番でしたよね・・・・?」
こども食堂の企画運営は征哉と祐哉が交代で担当していた。
征哉はうまくレイアに押し付けて自分は参加しないつもりらしい。
「おい!僕がレイアちゃんに押し付けるみたいな言い方をするな!これは彼女のためなんだからな。そして俊、お前のためでもある」
「何が・・・・・・」
「では来月の企画、頑張って二人で考えてね!僕はこれで失礼するよ。アデュー!」
そう言うと反論する間もなく去っていってしまった。
「あの人は・・・・・・まったく!」
レイアは座っていた一人がけの椅子から俊のソファの隣に移動した。
「ねえ!なんだか楽しそうだね!いろいろ教えてね」
ひざが触れ合う。俊は意表をつかれて体を硬くした。
「もちろんバイト代は出す。どう?一回やってみない?」
「やる!」
レイアは征哉の手を取って、喜んで返事した。
「すごい!そんなことやってたんだ・・・・・!夜はだいたい病院行っちゃうから知らなかった。でもそういえば夕方くらいに子供がすごい集まってくる日があったよね。あれかぁ。楽しそう!!」
「夜だけど大丈夫?」
「一日くら大丈夫!きっと友子さんも喜んで、やりなよって言ってくれると思う!」
征哉はよしよしとレイアの頭を撫でて立ち上がった。
「そうと決まれば、あとは任せた!俊と相談してくれたまえ!いやー助かるなぁ!」
「次回は征哉さんの番でしたよね・・・・?」
こども食堂の企画運営は征哉と祐哉が交代で担当していた。
征哉はうまくレイアに押し付けて自分は参加しないつもりらしい。
「おい!僕がレイアちゃんに押し付けるみたいな言い方をするな!これは彼女のためなんだからな。そして俊、お前のためでもある」
「何が・・・・・・」
「では来月の企画、頑張って二人で考えてね!僕はこれで失礼するよ。アデュー!」
そう言うと反論する間もなく去っていってしまった。
「あの人は・・・・・・まったく!」
レイアは座っていた一人がけの椅子から俊のソファの隣に移動した。
「ねえ!なんだか楽しそうだね!いろいろ教えてね」
ひざが触れ合う。俊は意表をつかれて体を硬くした。