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月夜の迷子たち
第11章 恋の種
「誰に言われたか知らないけど、少し距離を取ってみたら?レイアの場合はパーソナルスペースが近くなりがちだから、気づかないうちに相手の触れて欲しくない部分に触れてんのかもよ」
「・・・・・・・・」
確かに、レイアはあの郁美という女性と俊との間に何があったのか知らない。それなのにもったいないだの、理想が高いだの、深く考えずに発言をしてしまったかな、と玲央に言われて反省の念が芽生える。
(距離を取る・・・・・か)
しばらく中園の家には行かない方がいいかもしれない。ここのところ入り浸っていて、玲央の言うように皆との距離が縮んだ気がしてまるで家族のような錯覚になっていた。何を言っても許されると無意識に思っていたのかもしれない。
「ところでさ、急だけど、明後日帰るから」
「・・・・・・・え!?ほんと!?」
「イースターホリデーだからな。寮も閉まるし、年末帰れなかったから」
「やったー!!」
レイアは道端で飛び跳ねて喜んだ。
途端に元気が沸いてくる。玲央がいなくなって、友子も入院している今、毎日夜一人で過ごす寂しさに耐えてきた。それもあってつい中園の家に入り浸ってしまっていた。
玲央が帰ってくるなら、やっぱりしばらくあの家に行くのは控えよう。
俊に言われた言葉が小さな棘となって心に刺さっていたが、今は忘れよう。
レイアは軽い足取りで家に帰った。
「・・・・・・・・」
確かに、レイアはあの郁美という女性と俊との間に何があったのか知らない。それなのにもったいないだの、理想が高いだの、深く考えずに発言をしてしまったかな、と玲央に言われて反省の念が芽生える。
(距離を取る・・・・・か)
しばらく中園の家には行かない方がいいかもしれない。ここのところ入り浸っていて、玲央の言うように皆との距離が縮んだ気がしてまるで家族のような錯覚になっていた。何を言っても許されると無意識に思っていたのかもしれない。
「ところでさ、急だけど、明後日帰るから」
「・・・・・・・え!?ほんと!?」
「イースターホリデーだからな。寮も閉まるし、年末帰れなかったから」
「やったー!!」
レイアは道端で飛び跳ねて喜んだ。
途端に元気が沸いてくる。玲央がいなくなって、友子も入院している今、毎日夜一人で過ごす寂しさに耐えてきた。それもあってつい中園の家に入り浸ってしまっていた。
玲央が帰ってくるなら、やっぱりしばらくあの家に行くのは控えよう。
俊に言われた言葉が小さな棘となって心に刺さっていたが、今は忘れよう。
レイアは軽い足取りで家に帰った。