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月夜の迷子たち
第13章 暗闇を照らす光
俊はレイアの手を取って、甲にキスした。
この手を離したくない。これからどんなことがあっても離したりしない・・・・・・。

「・・・・・・そろそろ向こうに行こうか」

俊は片付けて別荘の方に移動しようと言ったが、レイアはうーん・・・・と曖昧に答えた。

「今日はこっちに泊まりたいな」

俊は驚いてレイアを見上げた。

「こっちって・・・・・・・。こんな狭いベッドに二人で?」
「くっついて寝れば大丈夫よ」
「しかし・・・・・・・」
「私、ここ、とっても気に入っちゃった。すごく落ち着くっていうか・・・・・・・。今日はすごく月が綺麗で、近くで見ていたいの。明日は別荘に移動するから。いいでしょう?」

レイアがどうしてもここで寝たいというので、俊はわかったと頷いた。
二人で食器の片付けをする。レイアはそういう些細なことが嬉しいようで、ずっと上機嫌だった。食器を片づけ終わってレイアにシャワーを浴びるように言った。
レイアは着替えを持ってシャワールームへ向かった。

この部屋に何か必要なものはないかと考えをめぐらせた。ここで泊まると思っていなかったので、レイアがシャワーを浴びている間に別荘の方から足りないものを持ってくることにした。
別荘に向かって夜道を歩きながら苦笑した。
母もこの家をとても気に入っていて、ウィーンに行く時もこの場所と離れることだけが心残りだと言っていたほどだった。
母と性格が全く違うレイアがこの場所を気に入ってくれたことに不思議な気持ちになりつつ、安堵の気持ちもあった。レイアが気に入ってくれなかったら、一緒に来ることが出来ない。俊にとってもまた大切な場所だったからだ。

タオル数枚とドライヤーと掛け布団を持って小屋に戻ってくると、すぐにレイアもシャワー終えて小屋に戻ってきた。

「あ、お布団持ってきてくれたの?ありがとう」
「ああ。ドライヤーも持ってきたから使って」

レイアが頭にタオルを巻いて、白いロング丈のルームウェアに着替えていた。
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