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月夜の迷子たち
第2章 再会
「さて、肝心なポーズを決めよう」

征哉と祐哉と俊がアトリエに集まっていた。
紗奈はスケッチブックを持って椅子に座って三人の様子を見ていた。

「征哉といったらピアノか乗馬だろ。ピアノによりかかるか馬に乗ってるかじゃないか?」

征哉の提案を祐哉はすかさず拒絶した。

「やめてくれよ。恥ずかしい」
「しかし、直立というわけにもいかないだろ」

俊が直立した祐哉に本を持たせた。

「なんのための本だよ・・・・・」
「おい、祐哉、肖像画とはそんなもんだ。手持ち無沙汰を解消するためにあらゆるものを持たせたり触れさせたりするもんなんだよ」

そう言うと征哉は花瓶に生けられたガーべラを祐哉に持たせた。

「絶対いやだ」

祐哉が不快な表情で拒絶する。

「なんだよ。じゃあ、お前が思うようなポーズしてみろよ」

祐哉はそう言われても思い浮かばないようで、腕を組んだり横を向いてみたり、あれこれ動いては違うと首を振った。

「腰に手をあててみては?」
「いや思い切って、クラーク博士は?」

征哉と俊にあれこれポーズを指導される度に祐哉の眉間のしわが増えていくのを見て、紗奈はとうとう噴出した。

三人は突然笑い出した紗奈を振り返った。

「ご・・・・・ごめんなさい・・・・・・」

大の男三人が真面目にあらゆるポーズを試している姿はとても可愛らしく見えた。
紗奈が笑いすぎて目の端に涙を浮かべていると、征哉がぽつりと言った。

「かわいいなぁ・・・・。なあ、祐哉?」

紗奈はハッとしてもう一度ごめんなさいと謝った。
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