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月夜の迷子たち
第2章 再会
「あの・・・・・椅子に座るとかはどうでしょうか。足を組んで・・・・こう膝の上で両手を合わせたらそんなに不自然じゃないと思うんですけど」

紗奈の提案に三人とも顔を合わせた。

「いいねえ!それにしよう!さすが紗奈ちゃん!祐哉、それでいいな?」
「ああ」

祐哉はようやく着地点が見つかった安堵からかホッとした表情で頷いた。

「では、椅子を用意させよう」

俊がスケジュール帳にメモしながら言った。

「写真を用意してもらえれば毎回来てもらわなくても描けるので、お願いできますか?」
紗奈が俊にそう言うと、征哉がとんでもない!と声を上げた。

「だめだめ!ちゃんと画家の前でポーズをとったものを描いてもらわなきゃ!」
「でも・・・・・お仕事でお忙しいでしょうし・・・・・・」
「質感とかあるでしょう?肌質とか・・・・・空気とか。オーラとか!写真と生身の人間じゃ全く違うじゃないか。なあ、俊?」
「征哉さん、ご自分の時は写真渡して描いてもらったじゃないですか」

俊が冷たい眼差しを征哉に向けて言った。

「僕だってなあ!紗奈ちゃんみたいな画家だったら喜んでモデルに通ったさ!俺の時は60過ぎたおっさんだぞ?」
「祐哉はあなたほど時間を持て余していません」

征哉と俊の間の空気が険悪になりそうだったので、紗奈は慌てて制止した。

「では、一応写真ももらっておいて、祐哉さんが来られる時は来てもらうってことでどうですか?」

征哉が無言で俊に視線を向けた。

「・・・・・・そうですね。そうしましょう」

征哉が祐哉の肩を抱いて嬉しそうに祐哉の顔を覗き込んだ。

「ではでは、さっそくデッサンしてもらおうか!な!祐哉!」

征哉以外が皆驚いた表情をした。
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