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月夜の迷子たち
第3章 閉じられた扉
気がつくと昼近くになっていた。
アトリエのソファで毛布にくるまって寝ていた。

こんなに長い時間寝たのはいつぶりだろう・・・・。
久しぶりにぐっすり寝て、身体は軽く、頭もすっきりしていた。

(食堂で・・・寝ちゃったんだ・・・・)

だれがここまで運んでくれたのかは、教えてもらわなくてもわかった。

祐哉に寝顔を見られたこと、おそらく抱きかかえられて運ばれたこと・・・・。
想像して赤面する。

コンコンとノックする音が聞こえた。

「紗奈っち、起きてる?」

レイアの声がして、紗奈は急いでドアを開けた。

「レイアちゃん・・・・おはよう」
「おはよう!朝食・・・・・もうお昼ご飯かな?持ってきた!一緒に食べよ!」

レイアはフレッシュジュースとサンドウィッチを乗せたトレーをテーブルに置いた。

昨日は結局泊まらせてもらったのだという。
レイアも先ほど起きて、すぐ食事を作ってもらって紗奈のもとにやってきたようだ。

「わあ・・・・素敵な絵・・・・・」

レイアはオフィーリアを見て驚きの声を上げた。
しばらく見惚れて動かずに立っていた。

ミニスカートのおかげで、スラリと長く美しい足が見え、同性でもドキドキしてしまう。

紗奈はジュースを一口飲んだ。様々な果物をふんだんに使った贅沢なジュースだった。

「紗奈っちみたい。この人」

レイアがぼそりとつぶやいた。
紗奈はもう少しでジュースを噴出してしまいそうだった。

「ええ・・・!?私??」
「うん。顔とか全然違うよ?でも、なんていうか・・・・紗奈っちがこうやって同じようにしたら、すごいしっくりくる」

そんな風に言われたのはもちろん初めてだった。

「うまく言えないけど・・・・儚げな美しさ?純真さ?かな」

そんなことを言ったら、レイアの方がずっとこの絵に似合う。
紗奈はバスルームで思ったことを口にした。

「レイアちゃん、昔、レイアちゃんを描いたの覚えてる?」

高校時代、紗奈は美術部だった。
美術部の顧問がレイアを口説き落とし、絵のモデルになってもらったのだった。

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