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月夜の迷子たち
第6章 恋の炎
俊はギロ・・・・と鋭く睨んだあと、楽器に気がついて目を丸くした。
「征哉さん・・・・これ、ストラドじゃないですか!?」
征哉はそれが?という顔で振り向いた。
「勝手に持ち出して、旦那様に殺されますよ!」
征哉がどうでもいいといったように首を振った。
「平気平気。いずれ僕か祐哉のものになるんだ。だいたいさぁ、あの人自分で弾けないのに何でこんなの買ったの?飾るだけで弾かないって何の冗談?お前だって思うだろ?金持ってますアピールしたいだけなら、それこそ楽器に失礼だよ。テニスのラケットにするわけじゃあるまいし、用途通りに弾くんだから何の問題もない」
そう言ってストラドを玲央に渡した。
「待ってください・・・・僕には無理です」
玲央は高級バイオリンを手にして、白い肌を更に白くさせた。
征哉が微笑みながら玲央の頭をなでなでと撫でる。
「大丈夫。何かあった時は僕が責任を取ろう。真の麗人、君こそストラドが似合うよ!さあ!音楽会の開始だ!」
征哉の強引さに皆が引っ張られ、俊も嫌々ながら調律をする。
準備が整い、俊の合図でハイドンのセレナーデが部屋に鳴り響く。
即興とは思えない完成度の高さだった。
特に俊のバイオリンの上手さは際立っていた。
普段冷徹なイメージが強い俊が、バイオリンを持つと表情が和らぎ、彼の内に秘めた感情が垣間見れた。
「すごい・・・・小野瀬さんのバイオリン・・・・」
紗奈がため息をついた。
「うん・・・・・」
レイアがやけに大人しい返答をしたので、紗奈はレイアに視線を移す。真剣な眼差しで俊を見つめる横顔が美しかった。
(もしかして、レイアちゃんのキスの相手って・・・・・)
「征哉さん・・・・これ、ストラドじゃないですか!?」
征哉はそれが?という顔で振り向いた。
「勝手に持ち出して、旦那様に殺されますよ!」
征哉がどうでもいいといったように首を振った。
「平気平気。いずれ僕か祐哉のものになるんだ。だいたいさぁ、あの人自分で弾けないのに何でこんなの買ったの?飾るだけで弾かないって何の冗談?お前だって思うだろ?金持ってますアピールしたいだけなら、それこそ楽器に失礼だよ。テニスのラケットにするわけじゃあるまいし、用途通りに弾くんだから何の問題もない」
そう言ってストラドを玲央に渡した。
「待ってください・・・・僕には無理です」
玲央は高級バイオリンを手にして、白い肌を更に白くさせた。
征哉が微笑みながら玲央の頭をなでなでと撫でる。
「大丈夫。何かあった時は僕が責任を取ろう。真の麗人、君こそストラドが似合うよ!さあ!音楽会の開始だ!」
征哉の強引さに皆が引っ張られ、俊も嫌々ながら調律をする。
準備が整い、俊の合図でハイドンのセレナーデが部屋に鳴り響く。
即興とは思えない完成度の高さだった。
特に俊のバイオリンの上手さは際立っていた。
普段冷徹なイメージが強い俊が、バイオリンを持つと表情が和らぎ、彼の内に秘めた感情が垣間見れた。
「すごい・・・・小野瀬さんのバイオリン・・・・」
紗奈がため息をついた。
「うん・・・・・」
レイアがやけに大人しい返答をしたので、紗奈はレイアに視線を移す。真剣な眼差しで俊を見つめる横顔が美しかった。
(もしかして、レイアちゃんのキスの相手って・・・・・)