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月夜の迷子たち
第6章 恋の炎
祐哉が怒っているように感じたのはそのせいだったのかと紗奈は少しホッとしたような、嬉しいような複雑な気持ちになった。

「俺ばっかり君が好きなんだなって、少し落ち込んでたとこ。・・・・・こうして君が来てくれて、嬉しい」

祐哉は紗奈の手を口元に引き寄せると、小指を軽く噛んだ。

「・・・・・・・!」

少し責められているような気がして紗奈は慌てた。

「そ、そんなことない・・・・・!私だって、祐哉さんが好き・・・・・!」

言ってから、かあ・・・・・と赤面する。
ワインのせいなのか、身体が熱い。

祐哉はごろんと再び寝転がった。
何かを訴えかけるように紗奈をじっと見つめる。

嫉妬と欲望がそこに見えて、ドキリとする。

キスしてほしい・・・・・・そんな顔だった。
あの温室でのキス以来、何度となくキスをしたが、紗奈からしたことは無かった。

紗奈はドギマギしながらも、意を決して、ゆっくり祐哉に顔を近づけた。

自分もちゃんと好きなのだと伝えたかった。

そっと祐哉の唇に自分の唇を押し付ける。
柔らかな感触が唇に触れる。ただそれだけだったが、祐哉が好きだという気持ちを込めた。

紗奈は唇を離して祐哉の目を覗き込んだ。

「祐哉さんが・・・・・・好き・・・・・・・」

祐哉の瞳が愛しくてたまらないと訴えていた。
紗奈の胸がきゅ・・・・・と締め付けられる。

祐哉は紗奈の顎を掴んで、わずかに唇を開かせると、今度は自分からキスした。

「ん・・・・・・」

舌がヌル・・・・・と差し込まれる。

祐哉の口内も熱かったが、自分も熱くなっているのがわかる。

「んっ・・・・・・!は・・・・・・・ぁ・・・・・・」

祐哉のキスがどんどん激しくなる。

紗奈は呼吸をするタイミングがつかめず喘いだ。

「はっ・・・・・ぅ・・・・・ゆう・・・・・・んんッ!」

祐哉はグイと紗奈の身体を引き寄せ、自分の上に重なるようにして跨らせた。

「はぁ・・・・・・っ!はぁ・・・・・んぅ・・・・・!」

不意に祐哉の手がセーラー服の中に入り込んだ。

「!」

ビクッ!と驚いて全身を振るわせた紗奈を無視して、祐哉は紗奈の胸をブラの上からやんわりと揉んだ。

(うそ・・・・・・・)
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