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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第13章 波間の躯
「そうか。治療は、どうしているんだね?外に出られないなら往診を頼んでいるのか?」
「カウンセラーの資格のある〝家政ふ〟を雇いましたので問題ありません。」
「ほう、〝家政婦〟・・・。君は、人嫌いで家に他人を入れないと思っていたのだが・・・」
「仕方ありません。
妹を1人にして置くわけには、いきませんから。」
「お茶をどうぞ。」
タイミングよく会長秘書がお茶を出した。
「ところで来月にあるグループの記念パーティーには、支配人として参加してくれるな?」
「もちろんです。」
「そうか。じゃあ、妹さんも気晴らしに連れてきなさい。」
「はい?」
「きちんと逢って非礼を詫びたいし顔を見たいしね。」
「判りました。体調がよかったら連れて行きます。」
刺激しないように答えておく。
「楽しみにしているよ。」