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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第16章  逃れの奇襲
  


「っ、判・・・んなっ・・・・・・」


「とりあえず、上に運んで助けを呼びます。月良さまは、待ってて下さいね。」


「っ、はい・・・」


 泣きながらも家政夫の登場に安堵して素直に指示に従う。


「っ・・・」


 主を抱えて階段をゆっくりと登る。

 出勤してみれば昨夜お楽しみだったハズの主が頭部から出血をして倒れているしその傍らでは、少女が枷をされたまま泣いていた。
 抱えた主の身体には、温もりがあるので大事には、至っていないようだが・・・。


「さて、と・・・警察は・・・・・・マズいわよねぇ。」


 もちろん通報した方がいいのは、当たり前だ。しかし地下室を見られていちゃもんを付けられては、かなわない。


「旦那さま。汰音を呼びますけど、怒らないで下さいね。緊急事態ですから。」


 ソファーに主を寝かせ傷口にタオルを当てて圧迫止血しながら電話をかける。


  
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