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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第16章 逃れの奇襲
「お前・・・」
「はいはい、行った行った。病院が決まったら教えてちょうだい。」
渋る相手を捲し立てて主人を運ばせた。
「さて、と・・・あっちはいいとして。」
主人を見送ってからセキュリティーを確認してから地下室に降りる。
「月良さま・・・あらら。」
地下室に戻ってみると少女は、ベッドに凭れて気を失っていた。ベッドに戻そうかと思ったのだがシーツを交換して風呂に入れてやってからでないと寝かせられないことに気が付いて少女をそままにしてバスタブに湯を溜めて換えのシーツを取りにいったん地下室を出た。
》 》
「お兄ちゃん、おにいちゃんっ!!」
霞む目に兄の出血が見える。呼んでもピクリとも動かない。
「お兄ちゃっ・・・っ!!?」
急に首を掴まれてビクッと身体が震える。
「煩い。」
掴む手に力込める。