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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第19章  動き出す兄の動機
  


「・・・これが、〝償い〟?」


 兄に監禁され身体を蹂躙されている今が〝償い〟だと言うのか。。。


「そうだ。アイツがしたことをお前に返してやる。アイツには、痛くも痒くもないかも知れないがな。
 少なくとも俺の心は、満たされる・・・」


 ぐったりしている妹の瞳が微かに揺らいでいる。


「自分からおねだりするように仕込んでやるからな。でも、壊れるなよ。身体だけ、堕ちてこい。」


「っ・・・」


 兄の狂気に満ちた笑顔が熱で浮かされていた〝理性〟を呼び覚ます。身体のナカは、熱いのに背筋は凍り付いていく。


「感じまくって苦しんでる姿がイイんだ。簡単に壊れてくれるなよ・・・月良。」


 怯えた瞳で自分を見つめる妹の唇にそっと触れる口付けをしてやる。ビクッと〝怯え〟で身体が跳ねたのが判った。


「〝アイツ〟って、誰?」


「判らないのか・・・?」


  
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