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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第20章  兄妹の、可能性
  


 》 *


「月良は、どうした?」


「入浴中ですよ。」


「そうか・・・」


「気が進みませんか?」


「当たり前だろう。あのジジイ・・・〝逢わせろ〟だと。」


「仕方ありませんね。大金が動いてますから。」


「そうだが。俺への賠償金だろうが・・・」


「まぁ、月良さまに逢いたい気持ちは判りますけど・・・」


「なんだと?」


「だって椥さんが理由を付けてでも傍に置いて居たんですから。興味は、沸きますよ。」


 少女の出掛ける準備をしながら主に答える。


「早々と帰る訳には、いかないからな・・・」


「椥さんに逢うのが本当は、心配でしょ?」


「うるさい。月良、長風呂じゃないのか。」


「はいはい。見てきます。」


 主の言葉にクスッと笑いながらバスルームに向かった。


 》 *


「月良さま~上がって準備しましょう。」


  
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