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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第29章  終わりのない日々
  


 怯えている少女に強く言い訊かせる。


「っ、でも・・・・・・っ」


「そうして。絶対に〝恵見〟の名は、出してはだめ。いいわね。」


 涙を流す少女に強く念を押す。


「っ、はい・・・・・・」


 半ば強制的な返事をさせられた。


「じゃあ、旦那さまを出迎えて来るわ。」


 少女を残してバスルームを出る。


「っ・・・・・・」


 思い出せない部分と覚えている部分が交差する。〝無理矢理〟とは、言い難い光景だった気がする。
 自分から望んだのだろうか・・・もしもそうならあの夢は、夢ではなく自分の封じているもう一つのいいや。ある意味〝本性〟なのではないだろうか・・・・・・。


(「苦しい?」)


「っ・・・私っ、どうしちゃったの?」


(「早く、ワタシを受け入れて。そうしたら、苦しむこともなくなる。」)


「受け入れる?なにを?」


  
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