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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第31章 迫る終わりの罠
「あぁ、そのことですか。逢いましたよ。」
嘘を付くこともないのであっさりと認めた。
「なにか困ったことは、ないかね。」
「そうですね・・・家の周りをうろついているようなので目障りでは、ありますね。」
「そうか。それは、よくないな。」
「なんとかして下さるんですか、まさか。」
息子の手綱を締められないような男に委ねるもどうかと思ったのだが一応カマを掛けてみる。
「あぁ、もちろんだ。君のことは、きちんとすると約束したからな。」
「そうですか。では、あの男を排除して下さるんですね。」
「そうだ。」
「では、宜しくお願いします。」
「判った。ところで家政夫の〝奈音〟とは、どこで知り合ったんだい?」
「はい・・・?」
「君が雇っている家政夫のことだ。」
今日の本題をようやく口にした。あの家政夫の正体を知りたい。