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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第33章 魔の手の中へ・・・
正確に言えば〝行方不明〟だ。鎖の鍵は、主が持っているし防犯設備も万全のハズ・・・ただ、1人を除いては・・・・・・。
「お前は、なにをしてたんだ。」
「外せない用事があって・・・」
「そうか。それで、防犯システムは?」
「押し入ったような痕跡は、ありません。」
「でも・・・月良が出て行けるハズないだろう。」
「はい・・・(恵見、しか居ない)。」
思っていても口に出来ない人物の顔が浮かぶ。
≫ ♪~ ≫ ♪~~
2人で押し黙っていると着信音が鳴り響く。
「〝非通知〟・・・?」
スマホを取り出した主の顔色が変わる。しかし着信音は、途切れない。
「・・・もしもし。」
訝しみながらも出てみる。
「良巳、久しぶりだな。ケガは・・・良くなったか?」
「っ、恵見・・・!!」
電話の相手は、案の定だった。