この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第33章 魔の手の中へ・・・
「お宅の〝小鳥〟の行方を心配してるんじゃないかと思って。」
「月良は、どこだ?」
「まぁまぁ、焦るなよ。とりあえず命を奪ったりは、しないぞ。」
「ふざけるな!月良をさっさと返すんだ。」
「そもそもお前のモノじゃないだろう?」
「なんだと?俺は、保護者だ。」
「はっ、〝保護者〟・・・?訊いて呆れるな。どこに保護対象を性奴隷にしている保護者が居るんだ?ああ、お前か。」
馬鹿にしたような楽しげな声は、スピーカーになっている電話口に訊こえてくる。
「さっさと月良を返せ。」
「その前に、俺の言う通りの場所に来てもらおうか。」
「なに?」
「奈音。お前もどうせ訊いてるんだろう。汰音を連れて一緒に来い。」
「みんなでお話しでもしようじゃないか。」
「ふざけるな!」
「そう噛み付くなよ。腹に一物抱えあってる者同士でな。」