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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第39章 終わることなき〝宣戦布告〟
「落ち着いて、月良ちゃん。順番にきちんと話しをするから。まずは、先生を呼んで来る。意識が戻ったから診てもらわないと。
話しは、あとでゆっくりね。」
幼子をあやすように優しくゆっくりと語り掛けられて少し落ち着いた。
「判り、ました・・・」
「じゃあ、先生を呼んでくるからね。」
青年は、もう1度言って部屋を出て行った。
「お兄ちゃん・・・無事だった。よかった・・・・・・」
兄の無事を知って心から安堵した。
「明莉さん。」
しばらくすると白衣を着た医師と看護師がやって来た。安心できる人物の姿で緊張は、ない。
「少し診ますね。」
「お願いします。」
医師は、モニターを見たり聴診器を身体に当てたりと様子をよく診てくれた。
「大丈夫そうですね。ゆっくりと日常生活に戻る訓練をしましょう。」