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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第39章 終わることなき〝宣戦布告〟
「はい。」
「それでは、なにかあったらいつでも連絡して下さい。」
「判りました。」
出て行く医師たちを見送ったおとに青年が戻って来た。
「話して、下さい。」
「判った。月良ちゃん、恵見さんも無事だった。彼は、極秘裏にどこかに連れて行かれた。会長の話しによると再逮捕されたって。」
「〝再逮捕〟・・・・・・」
「うん。だからもう恵見さんのことは、大丈夫。会長が目を光らせるって。
他のみんなは、盛られた毒が微量だったからすぐに回復したんだよ。でも月良ちゃんは、かなり飲み込んでいたから危なかったんだよ。」
青年は、ゆっくりとそして判り易く話してくれる。
「じゃあ、回復したらお兄ちゃんの所に帰れるんですね?」
「それは・・・・・・」
急に青年が口ごもる。
「どうしたんですか?」