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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第40章 自由と言う名の檻へ・・・・・・
そっと囁くように名前を呼んだ。
「月良ちゃん・・・話し辛いならいいんだよ。」
「自由を下さい。」
「自由だよ。月良ちゃんは、もう自由だよ。」
「ふふ、それ・・・本気で言ってます?」
あまりの無頓着な物言いに思わず声を荒げてしまった。
「月良、ちゃん・・・・・・??」
「〝月良が自由〟・・・だなんて。うそよね?私は、あなたに預けられた。
あなたは、私の監視役よ。そうでしょ?」
握られている手を離すと花が落ちた。
「月良ちゃんっ??」
「干亜さんは、なにも判っていないんですよね。私には、関わらないで下さい。」
「月良ちゃん?どうしたの?
(なんだろう・・・雰囲気が。)」
「私は、1人でここから出ます。」
「え、ちょっ・・・待って!」
「放してっ!」
部屋に行こうとしたのを慌てた青年に止められる。