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デブオタ・キモオの鎮魂帰神
第4章 日本レジャー(株)宮ノ内家攻略
出社したら、全員が席に着いていた。

まだ、始業時間前なのに。

里沙さんが「まだ、昨日の見積書の許可が降りてないので、印刷ができません。」

大谷が「このまま予算が付かないって事はないでしょうね。」

「総事業費20億以上の設備するのに、予算ぐらいつくだろう!」

大山が「経理課に乗り込んだほうがいいですよ。」

「いいや、経理課には行かない。」

「決裁がいつになるのか解りませんよ。」

「まぁ、すること無いからコーヒーでも飲もうや。」

男3人で、コーヒーを買いに行く。

経理課の前を通るが誰もこちらを見ようとしない。

1階に降りて、7杯分のコーヒーを注文すると配達するって。

3人で来たのにな。ついてない。

帰りがけにも経理課の前を通るが声も掛けられなかった。

配達されたコーヒーを飲んでいると、9時過ぎに出社してきた社長に報告した。

そのまま経理課に行く社長。案の定カミナリが落ちた。

「特別チームの決裁、いますぐにしろ!グズグズするな!」

「お前らはゴールドカードの言う事も聞けないのか!なぁ、課長。お前はシルバー。相手はゴールド。解れよ!」

そう、この会社は色で階級が別れている。

社長以下取締役はプラチナカード。
部長級がゴールドカード。
課長級がシルバーカード。
係長級がブロンズカード。
主任級が木製のカード。
平社員は白のカード。

「申し訳ございません。すぐに対応します。」

3分もしない時間で、決裁となった。

経理課長が直々に持参してきて

「社長に言うことないじゃない!」

「うちのチームの上司は社長しか居ないんで。」

パンフが印刷機に掛けられた。

そして、いざ、日本レジャー(株)へ。

あとは、直談判しか残っていない。

コネもツテもなにもない。

3女だけは同級生だったぐらいしかない。

アポがとれ、常務取締役が対応してくれることになった。

明後日の午後2時。

「相手は常務。こっちも役員が居ないと不味いのでは?」

社長に掛け合うが「契約時には出向く。」それまではチームで対応だそうだ。

役員が出向かない。ダメで元々。出来たらラッキーぐらい。

ようは捨て駒。チームに中堅が居ないのも納得できる。

翌日には、パンフとチラシが出来上がり、プレゼンはさせて貰えないだろうから、総務課が作成した防犯システムDVDを持っていく。
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