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炎の薔薇
第5章 セックスの虜

 セックスはお互いが楽しまなきゃ、刺激も愛情も半減してしまうものだと思う。
時には相手を徹底的に満たしてあげて、悦びを分かち合うセックスだって必要。

 和也に跨り、抱っこされた状態でバスタブに浸かる。
ディープキスを繰り返し、自分の胸を和也の上半身にくっつける。
明るい場所で体を密着するのは、和也にとっても新鮮な行為だったようだ。
勃起した和也の男性器がお腹にあたる。
私はそれを掌で覆い、ゆっくりと上下する。
掌に伝わる硬さと脈を打つ感触。
目の前の和也は口が半開きとなり、息を荒くした。

 一緒にお風呂に入っておちんちんを触りながら元気にするなんて奥さんはしてくれないんでしょ?

「気持ちいい?」

「あっ、う、う……ん」

 悶えながら返事をする和也。

「この続きはまた後でね」

 耳元で囁き、お預け状態のままギュッと抱きしめた。
肌の温もりに飢えた和也に私がしてあげられる事は……

 セックスをする事で、自分が男であるという自信を取り戻してあげる事だった。


 誰だって愛されたい。
愛されたいからセックスという分かりやすい形で求めるんだよ。
 
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