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炎の薔薇
第6章 寂しがりやのうさぎ
和也と私は互いの肌を合わせる事でより深まっていった。
まるで覚えたてのセックスに目覚めてしまった若い人達のように、ホテルに入り、ほぼ一日中裸で過ごして、ヤリたくなったらヤル。
人として最も最低な事をしておきながら、人として素直に生きた時間でもあった。
和也が乳首を摘んで刺激を与えながら、そっと下に手を伸ばして濡れ具合を指で確認する。
私はその間は和也の男性器をずっと握っていた。
セックスはいつでも出来る状態の中でする枕トーク。
「うさぎは寂しいと本当に死んでしまうと思う?」
「さぁ、どうやろうね。
寂しいから死ぬわけやないと思うけどね」
「私の知っているうさぎは寂しがりやだった」
「茜はうさぎ飼ってたの?」
「違う、違う。
うさぎっていうハンドルネームの人が居たの。
顔も知らない、会った事もないネット友達」
「ネットしているとそういう友達増えるもんやな」
「うん。本当の友達ではないけど、でもそういう人達に出会う事で救われたんだ。
リアで満たされてないのは私だけじゃないって。
それぞれの悩みを抱えて、現実を保とうとしてる。
そういう人達がネットに逃げ込んで救いを求めているんじゃないかしら?」
「俺もそうやった」
「私もよ」
私は和也にうさぎの事を話した。